この「2chベストエロゲー」と「萌えゲーアワード」がすごい!

やっぱ世の中ブランド力は大切で、エロゲーの場合、その最たるものは「アニメ化」でしょう。大枚はたいてBDがぜんぜん売れなかったとしても、メーカーにとってはぜんぜんプラス……かも? たぶん?
とはいえエロゲー市場の縮小もあって、もうそうそう簡単には「アニメ化枠」は回ってこない。そこで重要性を増してくるのが「賞」。中でも有力なのが(ほかだと日本美少女ゲーム広告賞とか? すでに無いよね?)、もう6年だかそのくらい続いている「萌えゲーアワード(旧美少女ゲームアワード)」と、さらに長い「エロゲネタ&業界板主催 2011年 2chベストエロゲー」ですね。
両者の2011年度受賞作品を見ると……

●エロゲネタ&業界板主催 2011年 2chベストエロゲー 【Wiki】【2chまとめ】

01 WHITE ALBUM2 -closing chapter-
02 穢翼のユースティア
03 神採りアルケミーマイスター
04 グリザイアの果実 - LE FRUIT DE LA GRISAIA -
05 カミカゼ☆エクスプローラー!
06 ラブラブル 〜lover able〜
07 恋愛0キロメートル
08 天使の羽根を踏まないでっ
09 Hyper→Highspeed→Genius
10 euphoria

●萌えゲーアワード 2011 【公式】
金賞 グリザイアの果実 - LE FRUIT DE LA GRISAIA -
銀賞 神採りアルケミーマイスター
銀賞 カミカゼ☆エクスプローラー!

……以下、各部門賞はタイトルを書き写すのがしんどいため公式サイトを参照。ええっと、「個人サイトに取り上げられるのは心外」といった意思がないなら、どっかにテキスト版用意して置いてください。
部門賞金賞で目に付いたところでは、『あかときっ』『天使の羽根を踏まないでっ』『もろびとこぞりて』『女装山脈』『戦国天使ジブリール』『Empress』、それにFDの『神楽早春賦』『BALDRSKY DiveX』『るい智FD』が入っていますね。

上記から僕がプレイした(プレイ中含む)ものを抜き出してみると、
WHITE ALBUM2 -closing chapter-
穢翼のユースティア
グリザイアの果実 - LE FRUIT DE LA GRISAIA -
カミカゼ☆エクスプローラー!
天使の羽根を踏まないでっ
euphoria
・女装山脈
・るい智FD

となった。2chベストエロゲー上位10作の半分をプレイしていたということで、自分としてはずいぶんプレイしたという印象。旧作やノミネートされて無い作品も含めると、どう考えてもやりすぎだ。

さて、この2つの賞の上位作品はかなり食い違っている。その理由は簡単だろう。
WHITE ALBUM2 -closing chapter-』のLEAFや『穢翼のユースティア』のオーガスト、それにアリスソフトなどは萌えゲーアワードに参加していないから。この2社だけでなく、いわゆる大手ブランドはあまり参加していないのが現状で、純粋に「その年を代表する人気作品が選ばれている」とは言えないだろう。ただそれでも、ソフ倫加盟社のうちかなりのメーカーが参加しており、十分に意義がある賞となっていると思う。メジャーどころが外れたぶん珍しいところが入って面白いと言い切ってもいいぐらい。(……「もう賞など貰わなくても結構。逆にブランドイメージを損ねかねない」みたいなメジャーブランドの考え方には、正直疑問を感じる)
また先ほど「ソフ倫加盟社のうち」と書いたように、CSA(メディ倫)審査作品は萌えゲーアワード対象外。これは単純に、萌えゲーアワードがソフ倫主導で運営されているから。仕方が無いといえば仕方が無いが、残念なところ。今回の場合、クロックアップの『euphoria』がCSAタイトル。ほかだと……上位には入っていないけど、ニトロプラスアージュなんかがCSAですね。
補足しておくと、萌えゲーアワードはユーザー投票の上位3作品+実行委員会推薦1作品の4作品から各部門の金賞を選び出すという仕組みみたい。それで投票には、参加作品のうちいずれかを買うと入っているパスワードが必要。

過去の受賞作も簡単にまとめておくと……

●エロゲネタ&業界板主催 2011年 2chベストエロゲー
2010 素晴らしき日々 〜不連続存在〜 黄昏のシンセミア 戦女神VERITA
2009 BALDR SKY Dive2 "RECORDARE" BALDR SKY Dive1 "LostMemory" 装甲悪鬼村正
2008 スマガ G線上の魔王 るいは智を呼ぶ
2007 世界でいちばんNGな恋 キラ☆キラ カタハネ

●萌えゲーアワード 2011
2010年度 黄昏のシンセミア 戦女神VERITA 素晴らしき日々 〜不連続存在〜
2009 真・恋姫†無双 〜乙女繚乱☆三国志演義〜 真剣で私に恋しなさい!! ティンクル☆くるせいだーす
2008 G線上の魔王
2007 遥かに仰ぎ、麗しの

という感じで、どちらもそれぞれ納得がいくタイトルではないだろうか? あとから見返すと、萌えゲーアワードのほうが「それっぽい」かもしれない。特に、『かにしの』選ばずに『NG恋』『キラ☆キラ』『カタハネ』ってどんだけ尖がってるんだと。
特に参加条件が無く、言ってしまえば「購入ユーザー」じゃなくても参加できる2chベストエロゲーが、けっこうマニアックで玄人好みのラインナップになっているのも興味深いところ。『このライトのベルがすごい!』で言えば、ネット投票やモニター投票より、協力者票に近い傾向。売れた作品、有名な作品だけが受賞しても面白みに欠けるので、賞を盛り上げるにはこういうバラけ方も必要なんじゃないかと思うわけで。こうなっているのは、エロゲーの熱心なファンというのがそもそもマニアしか居ない狭い世界だからなのかも?
2011年の2chベストエロゲーも、LEAFオーガストみたいなトップブランドの入魂作に、クロシェット、SMEE(HOOKSOFT)、ういんどみるみたいな……何ていえばいいんだろう? 中堅というにはデカい気がするけどそんなにカリスマ性があるわけじゃないところの良作、それに抜きゲーメーカーであるはずのクロックアップが出した異色作と幅広い選択。ちょっと「あまり売れなかったけどトガってて魅力的な作品」のフォローが弱い気もするけど、これは2011年度絶対王者こと『WA2CC』に票を吸われまくった結果かな。集計の詳細を見ると、もう1位とかそういうんじゃなく、「『WA2CC』とその他大勢」みたいな圧倒的な支持率。

なんだか時間がなくなってきたので結論っぽいものを書き飛ばすと、
・どっちの賞も面白いので、注目しても良いんじゃない? 予約&新作購入だけが正義ってんじゃあ、新規ユーザーが入ってこなくなってエロゲーなくなるぜ? 現にエロゲーレビューって文化は滅んだでしょ?
・「発売後に賞とかあげても売り上げには関係ない」とか言いたがる人がいるけど、ブランドイメージってものを考えたほうが良いんじゃない? みんなブランド買いしてるでしょう? エロゲー雑誌が死に体というかよっぽどのマニアしか買わなくなり、エロゲー取扱店はどんどん消滅しつつある現状で「これが良作! 人気作!」みたいなのを広められるチャンネルは貴重。
ソフ倫&CSAが足並みそろえた陵辱モノ、調教モノ排除の結果、大作は対外的に打ち出しやすい作品(萌え系純愛やシナリオ重視作)ばっかりが残って、ランキングとかはやりやすくなったね。完全な抜きゲーになると個人の嗜好がすべてで順位付けに意味が無いし、偉い人?に見せにくいランキングになってしまう。とは言うけど、現状の規制路線には反対。海外の圧力とか言っても、もうちょい戦えたんじゃねえ?(一部の小さい方面の嗜好は難しいかも) それにそろそろほとぼり冷めたんじゃないですかね?
というところ。寝ます。

大手エロゲブランドのリリース間隔について

・人気メーカーのリリースが停滞
Keyはファンディスクのみで完全新作なし。Navelも『俺たちに翼はない〜Prelude〜』のみで、TYPE-MOONに至っては3年にわたってPCゲームのリリースが止まっている。Leafは、『君が呼ぶ、メギドの丘で』がギリギリ間に合う予定。強いコンテンツを持つ会社ほど、PCゲームの制作から遠ざかる傾向にあるように感じる。大作化によって制作期間が長くなっていることもあるのだろうが、少々心配になる流れ。

先日、「2008年10大エロゲニュース」というエントリのなかで上のように書いたところ、Half Moon Diaryさんからいいツッコミをいただいた。こちらの「4大エロゲメーカーの2008年の動きをまとめてみた」という記事ですね。アリスソフトLeaf、Key、TYPE-MOON、以上4社の今年の動向を挙げた上で、「総合すると、これらのメーカーがPCゲームの制作から遠ざかっているようには感じられませんでした。」と書いてらっしゃいます。
自分の書いたことと照らし合わせながら読み、いろいろ考えさせられるところもあったので、ちょっと書いてみたい。
では、まず反省点。

■特定ブランドのイメージに影響されすぎた
「人気メーカーのリリースが停滞」と書いたとき、頭にあったのはKey、TYPE-MOONLeafNavelオーガストなどなのだけど、正直、KeyとTYPE-MOONの動きに判断を左右されすぎた。
Keyは『AIR』(2000年)と『CLANNAD』(2004年)のあいだにも4年のブランクがある。また、TYPE-MOONは創業以来、『Fate/stay night』の『Fate/hollow ataraxia』の2本しかリリースしていない。一般化して考えるには、特殊すぎる事例だろう。

■リメイク・ファンディスクの制作を軽視しすぎた
ヒットしたコンテンツを持つブランドは、リメイク・ファンディスクの開発に注力する傾向があり、そのぶん新規タイトルは少なくなる。しかしながら、これは「PCゲームの制作から遠ざかる」という話とは別問題。もともとエロゲブランドのリリース間隔は年1本程度であることが多く、リメイクなどの事情が絡めば数年間のあいだ新規タイトルが出ないことは普通にある。Navelなどは、全5作のうち3作がデヴュー作『SHUFFLE!』関連なのだけど、これを「停滞」と見るのは問題があるだろう。
イメージに引きずられて、実際以上に大きく見てしまった嫌いがある。

■数年のスパンで見ると……
しかしながら、大きな流れとしてみると、やはり新作リリースのペースは落ちているように見える。
Leafは、1995年の創業から2006年まで、年1作以上のリリースを続けていた。オーガストも2002年の創業から2005年の『夜明け前より瑠璃色な』までは毎年1作以上。Overflowは1999年創業の2006年(『Summer Days』)まで毎年リリース。
Navelは2004年創業で2006年までは毎年。アージュは1999年創業の2001年の『君が望む永遠』まで毎年。ただし、アージュはファンクラブ限定や別ブランドを数えると、実は2008年まで途切れることなく発表を続けているし、Navelも別ブランドのLimeを含めれば毎年1タイトル以上制作している。

アリスソフトニトロプラス、CIRCUS、戯画(パートナーブランドを除いてもかなりの量)など手数が多いブランドもあるので、上記数社の例を大きく受け取りすぎるのは危険。
……なのだけど、やはり2006年あたりを境目に、リリースタイトルを減らし1タイトルあたりの収益を増大させる戦略をとるブランドが増えてきているように思われる。その戦略のひとつが、Leafアクアプラス)、オーガストARIA)がすすめる自社CS移植版だろう。Key Sounds Labelの音楽CDや、TYPE-MOONの書籍なども含めていいかもしれない。

とはいえ、各社それぞれに事情なり意図なりがあることを、「停滞」と言い切ってしまったのは大ざっぱすぎました。あと、なんというか、これを「2008年のニュース」と言っていいのかどうかは……やっぱ微妙ですね。とにかく、ツッコミありがとうございました!

2008年10大エロゲニュース

今年も「犀の目工房」さんのネタにのっかって、「2008年の10大エロゲニュース」なるものを挙げていきたい。
未完成とか解散とか退社とか、思い返してもむせ返るぐらいにマイナス方面にぶっ飛んだ一年間で、もう暗いニュースならいくらでも挙げられそうなんだけど、ここではアレとかアレの話はやめて、なるべく未来を感じるニュースを選んでいきたい。なんといいますか、『魔法少女アイ参』のニュースを見て、ちょっと本気で暗い気分になってしまったので。

・『ToHeart2 AnotherDays』『リトルバスターズ! エクスタシー』『つよきす 2学期』など、大作のファンディスク・増補改訂版が好調
2005年の『ToHeart2 XRATED』『Fate/hollow ataraxia』『智代アフター 〜It's a Wonderful Life〜』、2006年の『Really?Really!』などに続く流れ。今後も、『SHUFFLE! Essence+』などの制作が発表されている。アリスを除いて、ナンバリングシリーズの構築に成功していないことも、この傾向に手をかしているのかも。作品を大切にして長く盛り上げてくれるという意味ではユーザーにも利益はありそう。

・Keyの『Rewrite』で、田中ロミオ竜騎士07の起用が発表される(ただし全年齢)
麻枝准という絶対のエースの引退により制作力を不安視されていたKeyが、あっと驚く隠し球で2大カリスマライターの競演を実現。どのような作品に仕上がるか純粋に楽しみ。エイプリルフールにティザー広告開始という演出にも驚かされた。

瀬戸口廉也がエロゲライター引退を表明
『CARNIVAL』『SWAN SONG』『キラ☆キラ』と、他に類を見ない重さを持った作品を発表し、強烈な存在感を示していた瀬戸口廉也が2月付けで引退を表明。エロゲを離れても何らかのかたちで創作・発表を続けてくれることを願いたい。

・エロゲのダウンロード販売が本格化
低価格のヌキゲーやロットアップした過去作品を中心に、ダウンロード販売が拡大している模様。Lilithなど、低価格ブランドの存在感も大きくなってきた。いろいろと難点はありそうだけど、エロゲは書籍などに比べて実体メディアへの依存度が低く、ダウンロード販売との相性はいいだろう。今後、販売の中核を担っていくことになるのかどうか見守っていきたい。まあ、僕はパケで買っちゃうほうなんですが。

ニトロプラスのアニメ進出
ブラスレイター』ではGONZOとともに原作にクレジットされ、虚淵玄がシリーズ構成をつとめた。これまでの「エロゲのアニメ化」とは一線を画し、積極的にアニメ制作に関わっていく姿勢を見せた。来年放映されることが発表された『Phantom -PHANTOM OF INFERNO-』でも、このスタイルを維持していくのだろうか? 一方、『スマガ』では、これまでのどこか虚淵の影響を感じさせる作風を離れ、新しいニトロプラスを見せてくれた。虚淵玄ファンとしては、嬉しくもあり哀しくもある。

・エロゲをテーマにしたWEBサービス「ai@space」が開始
CLANNAD』『SHUFFLE!』『DCII 〜ダ・カーポII〜』をテーマにしたネトゲっぽいなにかがスタートし、大量の萌えキャラが群れをなして歩く悪魔的な光景を実現させた。商業的な成否、ゲームとしてのおもしろさなどはさておいて、無視できないインパクトをもったサービスだ。

・人気メーカーのリリースが停滞
Keyはファンディスクのみで完全新作なし。Navelも『俺たちに翼はない〜Prelude〜』のみで、TYPE-MOONに至っては3年にわたってPCゲームのリリースが止まっている。Leafは、『君が呼ぶ、メギドの丘で』がギリギリ間に合う予定。強いコンテンツを持つ会社ほど、PCゲームの制作から遠ざかる傾向にあるように感じる。大作化によって制作期間が長くなっていることもあるのだろうが、少々心配になる流れ。

・米やいちごが大人気に
秋田県羽後町が、西又葵のイラストによる萌え農産物を販売。なぜか大人気に。「萌えで町おこし」的な戦略は、これからも増えていくのだろうか?

・エロゲ、美少女ゲームXbox360移植が続々発表
CLANNAD』『タイムリープ』『11eyes』『CHAOS;HEAD』などが、Xbox360に移植されることが発表された。やはり、マイクロソフトなだけにWindowからの移植には強いということだろうか。『アイマス』が牽引しているハードなのでユーザー層も合いそう。普及率から見ると苦しい戦いになりる気もするが、ギャルゲーハードとしてがんばってもらいたい。

・アニメ化を軸としたメディアミックス戦略が崩壊
雑感に過ぎないけど、アニメ・ゲーム産業の不振もあり、コンシューマ化とアニメ化を組み合わせたメディアミックス展開がなりたたなくなってきているように感じる。深夜の華としてTVを盛り上げてきたエロゲアニメだが、今後は大作、あるいは特にアニメ化に向いた作品に絞られていきそうだ。

以上、なんとか10個挙げてみました。最初に明るいニュースを〜みたいに書いたわりに、マイナスなネタも多くなってしまったけれど、すべて不況が悪いということでご了承いただけると幸いです。データ的な裏づけがないものも混じっていたりしますが、厳しくつっこんだり適当に信じたりしていただけると。
では、来年もいいエロゲを!

ノベルゲームはエロゲワイド時代に生き残れるのか?

あちこちでエロゲのワイド化について語られているので、ちょっと乗っかってみよう。

エロゲーのワイド画面化について - Rewriteの16:9議論から(鍵っ子ブログ)
エロゲは16:9になってどう変わるのか(notable or ordinary)
エロゲがワイド画面対応できない理由?(Half Moon Diary)

Keyが次回作『Rewrite』で、ビスタサイズのワイド画面を採用するようです。ワイド液晶の普及の具合からして、いずれは他のメーカー・ブランドも追随していくことになるでしょう。
そーすると、なにが起こるのか? というのが今回のネタ。

■まず

まず、人間の視野はけっこう横長です。すくなくともスタンダードサイズの4:3よりは全然広い。これは、目が横に並んでるからですね。あと、まぶたの構造上、眼球の可動範囲も縦よりは横に広い。なので、アニメやエロゲといった映像コンテンツがワイド化していくのは自然な流れでしょう。より、人間の目で見た絵に近づくわけですから。
ただし、ノベルなどのテキスト主体のゲームだと、また話は別なんじゃないだろうか? 文章の読みやすさという面から見ると、ワイド画面はちょっとした問題を抱えてるんじゃないだろうか?

■いくら

いくら視野が広いと言っても、「注意して見る」ことができる範囲はそんなに広くない。カメラのレンズで言うと、通常の視野角はおよそ50mm相当、注視した状態では100mm相当なんて話も聞いたことがあります。ええと、ソースは出せないので曖昧ですが、感覚的にもそんなもんじゃないでしょうか? つまり、目には広い範囲が写っていても、注意深く観察できるのはその一部だけ、ということになります。「東方」ルナティック余裕です! とか、そういう人なら画面全体にフォーカスを合わせることも可能なのかもしれないけど、ここでは除外。

■こういった

こういった人間の目の特性がエロゲにどう関係するかと言うと……そう、テキストです。テキストを読むときは、文章の頭からお尻まで順番に視点の位置を移動させて行くことになります。

いままでの4:3画面だと、こんな感じ。以下、青い矢印は視線の移動ルートです。画像が適当なのは気にしないでください。

この画面構成を、単純にそのまま16:9のワイド画面にすると……

これは、たぶん読めない。すごく疲れると思う。

狭義のノベルだけでなく、メッセージウィンドウを使うADVタイプのゲームでも状況は同じでしょう。

やっぱ、さすがに無理がある。

まず、視点の移動距離が長くなるので、単純に目が疲れます。とくに、行の末尾から次の行の頭に視点を飛ばすときがヤバイ。
また、1行の文字数が増えるため内容が頭に入りにくくなるでしょう。改行も句読点と同じく文章のテンポを制御するものなので、ムダに長くなると読みにくいわけです。
PC書籍などの横書きの本を思い浮かべてもらうと、分かりやすいかもしれません。書籍でも雑誌でも、紙は基本的に縦長。A4以上の大きさに1段組で文字を詰めてあるとかなり読みにくいと思う。あ、ブログの横幅のほうが直感的か。モニターの横幅いっぱいに文字が並んでたら嫌ですよね?

■でも

でも、画面の横幅いっぱいにテキストを表示しなきゃいけないなんて決まりはないわけで、上の例のような露骨に読みにくいシステムが採用されることはないでしょう。
じゃあ、どうしたらいいだろう?


こうですか? わかりません><

横幅いっぱいに文字が並んでるよりはだいぶマシですが、これでもやっぱり不自然な気がします。CGを見るときと文章を読むときで目の動かし方が違うので、これはこれで疲れるんじゃなかろうか? テキストを読んでると絵の両サイドが意識の外に追い出されてしまい、逆に画面全体を見ようとすると文章が読めない。

■それでは

それでは、ワイド画面に向いた画面構成というのはどういうものだろう? と考えていくと、やはりワイドスクリーンの大先輩である映画が思い浮かびます。洋画の字幕のようなスタイルなら、ワイド画面とも相性がいいはず。
映画の字幕とADVのメッセージウィンドウとの違いを見てみましょう。まず、いわずもがな「ウィンドウ枠」がない。そして、もっと重要なのが「一回に表示する文字数が少ない」。字幕翻訳の世界では、正確さよりも短さを優先し、なるべく一回で表示する文字数を減らすことが基本になっています。Wikipediaさんによると、「一度に表示される字幕は20文字までが基本」だそうです。長すぎたら、字幕を読むのに追われて映像を見てるヒマがなくなってしまうので、当然のことですね。

この程度の長さなら、画面全体を眺めながらでも、無理なく頭に入ってくるでしょう。
で、これをエロゲでやろうとしたら……たぶん、すごく絵の枚数が増えちゃうんじゃないだろうか。テキストを切り詰めたら、その分をCGと音声で表現しなければならないわけで、プレイ時間当たりの製作コストはかなり跳ね上がる。でも、それでもこんな感じの「映画的な演出」を取り入れてくるメーカーはありそうな気がする。
個人的には、従来のテキスト主体なノベル・ADVのスタイルに強い愛着があるので、こういった変化はあまり望ましくないんですが、ここ数年のエロゲの流れから見ると「映画化?」もありえなくはないかなー、などと思ったりしてるわけです。
といっても、エロゲは昔からレガシーが強くて640*480から800*600に移行したのもほんの数年前なので、変化にはまだ時間がかかるんじゃないかなーとも思います。

以上、長々と書いてきましたが、もちろんのこと、スムーズにワイド化が進んでいく可能性もあります。プレイヤー側の慣れで解決する問題なのかもしれないし、ちょっとした工夫で従来のスタイルを崩さずにワイド画面に対応できるのかもしれない。そんな期待も込めつつ、『Rewrite』の完成を震えて待ちたい。

萌え力と陵辱力って同じものなんじゃないだろうか?

y_arimさんの「二次元だから」レイプ凌辱大好きなのですか、お姉さん?を発端として、エロゲやエロマンガのヒロインたちの人権についての話題がひろがっている。

「二次元だから」レイプ凌辱大好きなのですか、お姉さん?らめぇ
純愛ものも陵辱ものも好き。それでいいじゃないHalf Moon Diary
二次元少女の死で泣いたお前がさ、二次元少女なら穢されてもいいとか言うなよ遥か彼方の彼方から

二次元キャラクターに人権はあるのか? これについて、真っ向からの答えを出すことは出来そうもなく、ちょっとズレた意見になるかもしれないが、いちエロゲーマーとして思うところがあるので話題に乗らせてもらいたい。
僕は、いわゆる陵辱系のゲームも好きで、これまでにかなりの数を遊んできてた。陵辱系のエロマンガもわりと好きだ。レイプじゃないといけないとか、女の子を虐げないと興奮しないなんてわけでもないけれど、こよなく愛していると言ってもいいんじゃないかと思う。
そんな、エロゲーマーの立場からすると「二次元少女に心を見出す=萌え派」「二次元少女なんてただのモノ=陵辱派」という分け方には違和感を感じる。「陵辱モノを楽しむ人間は二次元少女をただのモノだと思ってる」というのは、僕の実感からすると…違う。それは、むしろ逆。
魂のないただの人形を陵辱しても面白くもなんともない。楽しみや悩み事がある女の子を陵辱するからこそ、興奮があり感動があり快感がある。
たとえたいしたドラマや心理描写もない抜きゲーであろうとも、CGがあり文章があるかぎり、二次元少女に心を投影し、見出してしまう。そうじゃないと快楽もあろうはずがない。
絵と文字の集合体であるはずの二次元少女に心を作り上げてしまうという意味では、ヒロインの死に涙する「萌え力」と、彼女達の不幸をむさぼる「陵辱力」には共通点があるのではないだろうか。個人的には、それらは同種のものに思える。
「ヒロインたちには心があり、とんでもなく不幸なことだからこそ楽しい」。しかし、だからと言って陵辱ゲーマー=悪人だとも思わない。物語を楽しむというのは、多かれ少なかれそういうものだと思うから。
物語は、別の人物の視点を追体験させてくれる。マンガやゲームは、正義のヒーローや純真な少年になる体験だけでなく、恐るべき悪人として振舞うという幻想も満たしてくれる。それが物語の力だ。いろんな本やゲームでさまざまな人生とさまざまな楽しみを享受したい。物語の中で純愛をすることも、監禁調教をすることも、この現実ではなく別の現実を見せてくれる物語の作用。そして僕は、あらゆる物語に対して貪欲でありたい。
二次元少女がかわいそうだから陵辱モノなんかダメ!という主張を見ると、その没入具合にうらやましくなるとともに、物語の一面を楽しめず損をしているんじゃないかとも感じてしまう。

何番煎じかわからないけれど「2ちゃんねるでやっていないと恥ずかしいエロゲ」リストにコメントを付けてみた

■2ちゃんねるでやっていないと恥ずかしいエロゲ
■「2ちゃんねるでやっていないと恥ずかしいエロゲ」リストの全タイトルにコメントを付けてみた
■他人様に触発されて「2ちゃんねるでやっていないと恥ずかしいエロゲ」に俺もコメントをつけてみた
上記のエントリに触発されて、というかもろにマネをして、チャレンジしてみました。エロゲをいっぱいやっていることは数少ない僕の誇れることなので、こういうリストを見ると血が騒いでかなわないのです。ええと、僕の誇りに関してはつっこみ無用です。ええ。
さて…結果は…112本中、51本がプレイ済み(追記:見直したらクリアしたゲームで52本、途中リタイア含めると55本やってました)。「評判買い」をすることが多いため、こういう古典リストには強いとはいえ、かなりの数字じゃあないでしょうか? mu-6さんには負けてるけど、そんなことは気にしてはいけません。
では、以下、記憶に頼りつつたまーに調べながら大急ぎでつけたコメント群です。すっごい適当にやったけど、2時間以上はかかりました…。

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「エロゲのアニメ的演出〜」:追補

前回のエントリについては、さまざまなところから鋭いご意見をいただきました。
ちょっと触れただけなのにうっとおしいわい! なんて方もおられるかもしれませんが、つたない記事を補完する意味でも、紹介&反応をいただいたサイトを挙げさせていただきます。
漏れがあるかもしれませんが、ご容赦を。また、一部はパーマリンクになっていないと思います。

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