これぞ最強主人公!『火の国、風の国物語』

師走トオル火の国、風の国物語―戦竜在野』富士見ファンタジア文庫

武の名門、ファノヴァール家に生まれたアレスは、12歳の頃に巻き込まれた事件の折、謎の精霊・パンドラと契約を結ぶ。それから5年後、ベールセール王国に大規模な反乱が起こり、世は戦乱の時代を迎える。17歳にして王国最強の騎士となったアレスもまた、戦いへと身を投じていくことになる。もって生まれた才に日々の鍛錬、精霊の守護を得たその力は、まさに一騎当千

ちょっと笑ってしまうぐらいの最強ぶり。手加減のため普段は左手で剣を扱い、相手が何十人いようともものともせず叩き伏せる。決め台詞は「たった〜〜人で――いいのかと聞いている!」。
随所随所でアレスの人間離れした強さがアピールされ、もうベッタベタな主人公最強ラノベなのだけど、その直球ぶりがめったやたらと楽しい。普段は弱腰なのに、悪を見つけると猛然と突っ込んでいくという性格も好感度高し。
最近、良くも悪くもヒネリが効いたラノベばかり読んでいたので、この明快さは新鮮だった。「電撃疲れ」を吹き飛ばす痛快な作品。
これは、ぜひとも最新刊まで読んでみよう。

感想リンク(reclips)