いい感じに重厚さが出てきた『火の国、風の国物語2』
・師走トオル『火の国、風の国物語2―風焔相撃』富士見ファンタジア文庫
火の国、風の国物語〈2〉風焔相撃 (富士見ファンタジア文庫)
- 作者: 師走トオル,光崎瑠衣
- 出版社/メーカー: 富士見書房
- 発売日: 2008/01/19
- メディア: 文庫
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うん、今読んでる『ミスマルカ興国記3』も楽しいです。気になるところもあるけれどマヒロ王子のキャラが……じゃなくて、2巻では反乱軍側の描写にも厚みがでてきて、いよいよ「火の国、風の国物語」というタイトルの示すものが出てきた感じ。
普通に考えると、これはジェイドのほうが主人公よね。貧農を解放するために立ち上がり、知略だけで大貴族達に立ち向かっていくとか、いいとこもって行きまくり。それだけに、バランスのとり方が難しそうで不安だったのだけど、なんというか堅実で凄くしっかりしてるのよね。ハデハデな展開が目を引くけど、それだけじゃない。
アレスとジェレイド、それぞれに戦わなければならない理由があり、たぶん風の戦乙女にも別の理由があるんだろう。まあ、ジェレイドに比べると、アレスなんかただの殺人鬼というのも確か。それでもアレスがバッサバッサと斬りまくってこそなのシリーズだと思うので、今後もこのバランスを保ってほしいもの。