おばけ屋敷から銀河の果てへ『夏休みは、銀河! 上・下』

岩本隆雄『夏休みは、銀河! 上・下』朝日ノベルズ

夏休みは、銀河! 上 (朝日ノベルズ)

夏休みは、銀河! 上 (朝日ノベルズ)

夏休みは、銀河! 下 (朝日ノベルズ)

夏休みは、銀河! 下 (朝日ノベルズ)

かつてソノラマ文庫で『星虫』『イーシャの舟』などを発表していた岩本隆雄の新作。前作からかぞえて、約6年ぶりか。今はなきソノラマ文庫の香りを感じさせるという意味でも、懐かしさを感じる。
SFのようなおとぎ話のような、どちらでもないような独特の感覚は健在で、『ズッコケ三人組』ライクに素朴なお話が、いつのまにか銀河をまたにかける大冒険へと発展していく。今回は、主人公たちが小学生なので、より童話っぽい読み心地になっていた。
岩本隆雄の未来やら宇宙やらは、とてもポジティブでやさしい。現実的に考えるとあまりに楽観的に過ぎるとも思うのだけど、もうどうしょうもなく魅力的。続刊も期待できる終わり方だったので、またいつかこの続きを読ませて欲しい。いや、うん、旧シリーズの続きもね!

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