「エロゲのアニメ的演出〜」:追補
前回のエントリについては、さまざまなところから鋭いご意見をいただきました。
ちょっと触れただけなのにうっとおしいわい! なんて方もおられるかもしれませんが、つたない記事を補完する意味でも、紹介&反応をいただいたサイトを挙げさせていただきます。
漏れがあるかもしれませんが、ご容赦を。また、一部はパーマリンクになっていないと思います。
コストを考えると即全編アニメとかは現実問題難しそう。Fate的なものが主流になるのかな。
『Fate』の演出の真のすごさは、攻撃の軌跡から拡大縮小、テキスト部分への画像の挿入まで、ほとんどがゲームエンジン・吉里吉里の基本機能で成り立っているところだと思います。
ほとんどは、知識とセンスさえあれば再現可能。そんな枯れた技術で、「これまでにない!」と思わせるものを作り上げたのが偉大なところ。
ちょっと見苦しい悪あがきをさせてもらいます! Littlewitchやminoriの先進的な取り組みを紹介しつつ、〆に『Fate/stay night』の従来技術の応用を取り上げて、タイトルも「エロゲ演出の歴史と展望」とか「エロゲのアニメ的演出の功罪」とかにしたかったの! だいたい、「エロゲのアニメ的演出について考えてみた」ってタイトルが逃げなんですよ! 「考えてみた」ってなんだよ! ぬるすぎ! ごめんなさい。
そういった書けなかった部分を見透かされたような気がして、ギクっとするコメントでした。
あくまで一つの選択肢として、アニメ的な演出はあるのだと思います。究極だとか極地とは違っている。
"紙芝居は貧乏人の武器"という捉え方だけではない部分に、今のエロゲの魅力はあるんじゃないかなぁ。
けど、少し疑問に思うんですが、なんでエロゲーに対して演出をそこま強化しなければならないのか、と思った。この考え方はおかしいかな。だって、エロゲーなんでしょう。エロシーンがあるからエロゲーなわけで、エロシーン以外に力を入れるのはちぃとおかしいのでは、とこの記事で思い始めた。
エロシーンにも、いやエロシーンにこそ演出の入る余地はあるのではないかと思います。実写アダルトビデオの技術を取り入れたJellyfishの『GREEN〜秋空のスクリーン〜』や『LOVERS〜恋に落ちたら…〜』をオススメしたい。一緒にもっとエロいエロゲの出現を待ちましょう!
だからこそ、月姫がリメイクされたらどうなるんだろうか、と思うわけですが。
今の技術で作れば、きっとまったく別モノになりますよね! そして、弓塚さつきルートを…ああ、さっちゃん…。
たとえばアニメーションに関わってる人が演出を担当するより、Powerpointでのプレゼンが得意なリーマンの方が良い物を作るのではないだろうか。
映像のみのアニメとテキストとのタッグであるエロゲでは、演出もまた違ったものになってくるでしょう。ただ、映画やアニメには、シーンやレイアウトに関する技術・方法論が長い年月の中で積み重ねられており、この膨大な知識の山は無視できないのではないかとも思うのです。現状のエロゲ演出の方向性を考えると、「モンタージュ」「カメラワーク」といったものは避けて通れそうにない。
だからといって、アニメ屋さんを連れてくればうまくやれるのかというのは、また別問題でしょう。映像的なセンスとゲーム作り、両面に長けた人が求められているのだと思います。以下に、モンタージュとカメラワークについて簡単にまとめられたサイトを挙げておきます。
・エイゼンシュタインとモンタージュ理論(映画学メモ)
・NowDO.com > 編集現場100連発 > モンタージュ
・カメラワークについて2(黄月家)
・NowDO.com > 番組制作講座 > カメラワーク