ラブ・コメ・バカの三拍子！ 『バカとテストと召喚獣 4』

バカとテストと召喚獣4 (ファミ通文庫)

・井上堅二 『バカとテストと召喚獣 4』電撃文庫
美波の行動から明久を巡る三角関係が本格化、さらには美波を「お姉さま」と慕う美春までが参戦して恋模様は泥沼化。Fクラスだけでなく、DクラスやBクラスまで巻き込んだ戦争へとつながっていくのだった。

一冊まるごと島田美波！
突然のキスから始まり、お弁当を作ってきたり明久の腕を破壊したりと大活躍。明久の行動に揺れ動く美波の恋心がこの巻のメイン。
モノが三角関係なだけに「シリアスになりすぎても困るな」と心配していたのですが、そこはバカテス。突然、異端審問会が開かれたりとバカネタも健在で、ラブ・コメ・バカのミックス具合が絶妙でした。
中盤は恋のさやあてに各クラスの思惑が合わさってきたりと、やや複雑になりすぎた気も。でも、最後はきっちり締めてくれたのでオールオッケー。鈍感パワーを発揮してきた明久が、詰め寄る美春にまっすぐな本心を打ち明けたくだりは最高でした。鬱陶しいだけだった美春もかなり株を上げましたね。
セーラー服ver.の写真を見て本物の女の子だと思い込む人まで居たりと、明久の「アキちゃん化」も順調に進行中。ここは、ラブコメ的にもポイントだと思います。
「主人公がモテる理由」に説得力を持たせることができるかが三角関係モノの鍵。容姿や優しさで攻めるのが普通だと思いますが、『バカテス』はここに「バカでかわいい」を持ってきた！　これは新しいかもしれない！　でも、こんなにかわいかったら好かれるのも当然ですよね！
明久の女装写真に萌え転がってるのは瑞希だけじゃないはず！

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